吉田園とは

八女茶の特徴と歴史(福岡県茶業振興推進協議会記述より)

八女茶の特徴

福岡県で生産するお茶は「福岡の八女茶」あるいは「八女茶」と呼称されています。
八女茶は一番茶の摘採が4月中旬に始まり、5月上旬に最盛期となります。二番茶が6月中旬から7月上旬、三番茶が7月下旬から8月上旬に摘採されます。福岡県では8月上旬までに三番茶の摘採が終われば、秋の生育停止期までに越冬する枝葉が充実し硬化します。平坦部の茶園は8月上旬までに三番茶の摘採が可能となるが、二番茶まで摘採して三番茶を摘採しない茶園がほとんどです。この理由としては、秋整枝面の芽数を少なくし枝葉を大きくしっかりしたもの(芽重型)としたほうが、芽数が多く小さい枝葉の芽(芽数型)より、一番茶の品質がよくなるからです。
芽重型の芽を摘採したら、よく蒸し(深蒸し)てお茶を作ります。出来上がったお茶を急須で淹れるとグリーンになり、「あまくてコクがあり旨みの強い美味しいお茶」が八女茶の特徴です。また、福岡県は高級玉露の産地として知られていますが、玉露は八女市山間部の黒木町、上陽町、星野村で生産されています。玉露の被覆は化学繊維で織ったネットが多くなっていますが、八女の伝統本玉露は昔ながらの稲わらを使用して被覆を行っており、全国茶品評会で10年連続で農林水産大臣賞と産地賞を獲得しています。

八女茶の由来

霊巌寺 周瑞

お茶の原産地は中国雲南省といわれ、日本へは唐の時代に中国より仏教修行の僧侶たちによって伝わりました。
国産の茶生産は、1191年中国の宋に学んだ僧・栄西が、筑前背振山に茶種を播き、博多に聖福寺を建立し、境内にも茶を植えたのがはじまりとされています。
その後、この茶の種が、山城宇治、伊勢、駿河と広がり現在の茶産地となっています。
八女茶のはじまりは、僧周瑞が1423年(応永30年)に霊巌寺を建立するとともに、お茶の栽培を伝えたのが由来とされています。